帰ってきた
このGWは、仕事でまったく休日がなかった四月のはらいせのように遊びまくりました。
有給とって休みを今日までのばして、すげー遊んだ。
司書長はちゃんと休めたかなあ。
教導官と御息女陛下つれて、旅行でも行ってたのかなあ。
ところで、遊牧少年書くために、サウンドステージを改めて聴きなおしたんですが、
ユーノ君てあんなに受身で流されっぱだっけ。
なんかひたすら、なのはに引っ張られてる感が否めない。
いかん……もうjibrielのユーノ像はとっくにオリジナルの許容する所ではないらしいです(いまさらかい!)
それでも、それでも司書長は最高です。
むしろ最高の司書長を表象して、世界を塗り替えてやるさ!!
それにしても、本日更新のColorOfYourselfの最新話は衝撃的すぎた……。
司書長への愛が目覚めないのは貴様のせいだったのか、がっかりぃぃぃぃぃいいいいい!!
無限書庫の全司書を無断で代表して、このjibrielがお相手つかまつるっ!!!!!スィームルグ、Set Up......
いや冗談です。すみません。あ、許してごめ(ぐちゃry)
畢竟、司書長を殺したのも、がっかりを殺したのもわたし達なのでしょうが。
大丈夫。復活させます。
今はまだ自分の力は足りませんが……
司書長に実存を与えるまでは、死ねるものかよっ。
続きましては、まとまりきらない遊牧少年。
日が沈んで数刻たたぬうちに、世界は夜の闇に飲み込まれた。だがここスクライアの大テントで彼女を照らしたのは、蛍光灯の眩い光ではなく、簡易な魔法装置による燐光だった。
気まぐれにゆれて人の心を和らげる光はどこか懐かしいが、都会暮らしになれた少女にとってはものめずらしくもあり、静かに眺めていたい心地だった。そうはいっても、久しぶりに帰ってきた同胞とその客人を迎えて、当然のように宴会になった大テントの中は騒々しさをいやまして、情緒にひたる暇を客人たる少女に与えない。
ようやく帰ってきた少年に一人旅の様子を一応は心配そうに聞くのを皮切りに、彼が連れ帰ってきた少女に関心が集中する。それも彼女がどこか緊張した様子であたりさわりなく答えるのを見て、つまらなかったかかわいそうになったのか、少年が口をはさんだのをきっかけにして、大人たちの話題は、彼の子供のころなどから往時の昔話へと移り変わっていった。
紅茶でのどをうるおしてひと心地ついた少女に、少年が苦笑しつつお茶のおかわりをすすめると、少女は首をふって、なんでもないような笑顔で応じた。
テントの中にはざっと三〇人はいるだろう。海鳴での花見大会の時よりは少なかろうが、騒がしさという点では同じくらいだった。あちらこちらで酒食をかきこみ、男も女も威勢良くがなっている。
大人数が騒いでいるのを見て、どこかためらいと遠慮を覚えるのを少女は感じた。話題に参加する機会に迷う。一人になるのはとてもいやだし、話の輪に入り込むこともできないわけではない。それでも自然と心が縛られる感覚を覚えるのは、一人で過ごすことが多かった、幼いころの記憶ゆえだろうか。今はもう、なにも無理をする必要もないけれど。
「ありがとう、わたしはだいじょうぶ。……ねえ、毎日、こんな感じなの?ほんとうに、こないだのお花見の時みたい。」
「ごめんね、なのはは疲れてるだろうに質問攻めにしちゃって。あ、別に毎日ここまでバカ騒ぎばっかりしてるわけじゃないよ。今日は特別。……そう、僕が帰ってきたのと、なにより、なのはっていう大切な客人がいるわけだから。まあ、みんな騒ぐ口実を欲しがってるってのは本当だし、夜はいっつも騒いでるものだけど。」
少女は大きな羊龍の丸焼きに一瞬うばわれそうになった視線を戻し、目をしばたたかせながら少年の顔を真正面から見た。
「ねえ、ユーノ君は、ここにずっといたんだよね……ここの人なんだよね。」
「だいじょうぶ。僕は無限書庫で本局勤めだし、休みの日とか、きっとすぐに会いにいけるよ。」
どうしてこの人は、と少女は食事の手を止めて、椀をすする少年の横顔をまじまじと見つめてしまう。どうしてこの人はわたしの望む答をくれるのだろう。あなたはわたしから離れて遠くへ行ってしまうの?と言い出したくても言えない、聞きたくても聞けない少女の心の声をいつのまにか聞きだして、こうまでさらりと望ましい答を返してくれる。それは少女にとって、この少年が持っている、他の誰も持っていない、本物の魔法だった。
「もし、なのはがいいんだったら。……呼んでくれれば、行くよ。」
「どうして……」
「どうしてって、どうして、って、それは、そういうものだよ。僕はなのはのお世話になってるし、命を助けられたんだから……っていうより、ただなのはを助けたいから。なのはの力になりたいから。この人たちとあっちこっち行ってたんじゃ、不便だよ、行きにくいよ。だから、なのはが迷惑でなければ……」
どうして彼は、無償の愛、そんな言葉だけでもじゅうぶんに美しすぎる夢を見せてくれるのか。彼にとってここは故郷で、こんなに大勢の家族がいて、それなのにどうして、自分のために、などと答えてくれるのだろう。一体全体、なぜなんだろう。
恋は謎だ。それは霧だ。もやもやとしてつかみどころのない、自分の心そのものだ。つまり、問いかけることだ。そして少女も、少年の疑問系ではないこの問いかけに応えたいと思った。
「うん。わたしはユーノ君に来て欲しい。ううん。わたしのほうから会いにいくよ。ぜったいに。」
ほほが紅潮して張るのがわかる。見れば、少年の微笑みもそうだった。少女はもっともっと、彼に聞きたいことがあった。共有したい想いがあった。長いようでいて、言葉を熟考するには充分ではない沈黙があって、少女が口を開く。
「ユ、ユーノく、あ」
後ろから伸びた手に肩をつかまれ、柔らかい女性の体が頭に押し付けられる。目の前の少年はといえば、茶色く焼けた太い腕に首を固められていた。
「ね、姉さん……ぐえ、兄さ、ん」
「ようやくお話が聞けそうだな、ユーノ。え、こんなかわいい子拾って帰ってきやがって。ほとんど連絡もよこさず心配かけた末にさ。しかも、今度は管理局に勤めるだって?」
「そうだそうだー。さっきはあんなこと言ってたけど、どうせユーノはこのなのはちゃんといい仲なんだろ?お前、わたしの妹はどうするんだよ。あの子、お前について本局に行きたがってるんだよ。どうする?むかしは結婚の約束してた仲じゃないか。」
「いや、それは4歳くらいの頃で。」
「まだほんの数年前じゃないか。今日はすねて、もう自分とこのテントに帰ってるよ。」
「ユーノ君、それ、どういう……」
少年のすそをぐいとつかんだ少女に「ねえあなた」と今度は矛先が向く。
「こいつはみんなが知らない間にどっか行っちゃう癖があるから、しっかり手綱握ってなきゃだめだよ。」
「そうなんですか?」
「そうだよ。こいつはなんというか、夢見がちというか、まあ、男なんて幾つになってもみんなそんなものだけどな。あの歳で『技を極めたい』なんて魔法学院行きたがったり、発掘隊のリーダーやりたがったり、こいつはちょっと……」
「だいじょうぶです。」
「「へ?」」
「自慢じゃないですけど、わたしもそんなですから。」
ね、ユーノ君、とにこやかに言ってのける少女を見て、スクライアの青年と女性は顔を見合わせつつ、何かに納得した風だった。
有給とって休みを今日までのばして、すげー遊んだ。
司書長はちゃんと休めたかなあ。
教導官と御息女陛下つれて、旅行でも行ってたのかなあ。
ところで、遊牧少年書くために、サウンドステージを改めて聴きなおしたんですが、
ユーノ君てあんなに受身で流されっぱだっけ。
なんかひたすら、なのはに引っ張られてる感が否めない。
いかん……もうjibrielのユーノ像はとっくにオリジナルの許容する所ではないらしいです(いまさらかい!)
それでも、それでも司書長は最高です。
むしろ最高の司書長を表象して、世界を塗り替えてやるさ!!
それにしても、本日更新のColorOfYourselfの最新話は衝撃的すぎた……。
司書長への愛が目覚めないのは貴様のせいだったのか、がっかりぃぃぃぃぃいいいいい!!
無限書庫の全司書を無断で代表して、このjibrielがお相手つかまつるっ!!!!!スィームルグ、Set Up......
いや冗談です。すみません。あ、許してごめ(ぐちゃry)
畢竟、司書長を殺したのも、がっかりを殺したのもわたし達なのでしょうが。
大丈夫。復活させます。
今はまだ自分の力は足りませんが……
司書長に実存を与えるまでは、死ねるものかよっ。
続きましては、まとまりきらない遊牧少年。
日が沈んで数刻たたぬうちに、世界は夜の闇に飲み込まれた。だがここスクライアの大テントで彼女を照らしたのは、蛍光灯の眩い光ではなく、簡易な魔法装置による燐光だった。
気まぐれにゆれて人の心を和らげる光はどこか懐かしいが、都会暮らしになれた少女にとってはものめずらしくもあり、静かに眺めていたい心地だった。そうはいっても、久しぶりに帰ってきた同胞とその客人を迎えて、当然のように宴会になった大テントの中は騒々しさをいやまして、情緒にひたる暇を客人たる少女に与えない。
ようやく帰ってきた少年に一人旅の様子を一応は心配そうに聞くのを皮切りに、彼が連れ帰ってきた少女に関心が集中する。それも彼女がどこか緊張した様子であたりさわりなく答えるのを見て、つまらなかったかかわいそうになったのか、少年が口をはさんだのをきっかけにして、大人たちの話題は、彼の子供のころなどから往時の昔話へと移り変わっていった。
紅茶でのどをうるおしてひと心地ついた少女に、少年が苦笑しつつお茶のおかわりをすすめると、少女は首をふって、なんでもないような笑顔で応じた。
テントの中にはざっと三〇人はいるだろう。海鳴での花見大会の時よりは少なかろうが、騒がしさという点では同じくらいだった。あちらこちらで酒食をかきこみ、男も女も威勢良くがなっている。
大人数が騒いでいるのを見て、どこかためらいと遠慮を覚えるのを少女は感じた。話題に参加する機会に迷う。一人になるのはとてもいやだし、話の輪に入り込むこともできないわけではない。それでも自然と心が縛られる感覚を覚えるのは、一人で過ごすことが多かった、幼いころの記憶ゆえだろうか。今はもう、なにも無理をする必要もないけれど。
「ありがとう、わたしはだいじょうぶ。……ねえ、毎日、こんな感じなの?ほんとうに、こないだのお花見の時みたい。」
「ごめんね、なのはは疲れてるだろうに質問攻めにしちゃって。あ、別に毎日ここまでバカ騒ぎばっかりしてるわけじゃないよ。今日は特別。……そう、僕が帰ってきたのと、なにより、なのはっていう大切な客人がいるわけだから。まあ、みんな騒ぐ口実を欲しがってるってのは本当だし、夜はいっつも騒いでるものだけど。」
少女は大きな羊龍の丸焼きに一瞬うばわれそうになった視線を戻し、目をしばたたかせながら少年の顔を真正面から見た。
「ねえ、ユーノ君は、ここにずっといたんだよね……ここの人なんだよね。」
「だいじょうぶ。僕は無限書庫で本局勤めだし、休みの日とか、きっとすぐに会いにいけるよ。」
どうしてこの人は、と少女は食事の手を止めて、椀をすする少年の横顔をまじまじと見つめてしまう。どうしてこの人はわたしの望む答をくれるのだろう。あなたはわたしから離れて遠くへ行ってしまうの?と言い出したくても言えない、聞きたくても聞けない少女の心の声をいつのまにか聞きだして、こうまでさらりと望ましい答を返してくれる。それは少女にとって、この少年が持っている、他の誰も持っていない、本物の魔法だった。
「もし、なのはがいいんだったら。……呼んでくれれば、行くよ。」
「どうして……」
「どうしてって、どうして、って、それは、そういうものだよ。僕はなのはのお世話になってるし、命を助けられたんだから……っていうより、ただなのはを助けたいから。なのはの力になりたいから。この人たちとあっちこっち行ってたんじゃ、不便だよ、行きにくいよ。だから、なのはが迷惑でなければ……」
どうして彼は、無償の愛、そんな言葉だけでもじゅうぶんに美しすぎる夢を見せてくれるのか。彼にとってここは故郷で、こんなに大勢の家族がいて、それなのにどうして、自分のために、などと答えてくれるのだろう。一体全体、なぜなんだろう。
恋は謎だ。それは霧だ。もやもやとしてつかみどころのない、自分の心そのものだ。つまり、問いかけることだ。そして少女も、少年の疑問系ではないこの問いかけに応えたいと思った。
「うん。わたしはユーノ君に来て欲しい。ううん。わたしのほうから会いにいくよ。ぜったいに。」
ほほが紅潮して張るのがわかる。見れば、少年の微笑みもそうだった。少女はもっともっと、彼に聞きたいことがあった。共有したい想いがあった。長いようでいて、言葉を熟考するには充分ではない沈黙があって、少女が口を開く。
「ユ、ユーノく、あ」
後ろから伸びた手に肩をつかまれ、柔らかい女性の体が頭に押し付けられる。目の前の少年はといえば、茶色く焼けた太い腕に首を固められていた。
「ね、姉さん……ぐえ、兄さ、ん」
「ようやくお話が聞けそうだな、ユーノ。え、こんなかわいい子拾って帰ってきやがって。ほとんど連絡もよこさず心配かけた末にさ。しかも、今度は管理局に勤めるだって?」
「そうだそうだー。さっきはあんなこと言ってたけど、どうせユーノはこのなのはちゃんといい仲なんだろ?お前、わたしの妹はどうするんだよ。あの子、お前について本局に行きたがってるんだよ。どうする?むかしは結婚の約束してた仲じゃないか。」
「いや、それは4歳くらいの頃で。」
「まだほんの数年前じゃないか。今日はすねて、もう自分とこのテントに帰ってるよ。」
「ユーノ君、それ、どういう……」
少年のすそをぐいとつかんだ少女に「ねえあなた」と今度は矛先が向く。
「こいつはみんなが知らない間にどっか行っちゃう癖があるから、しっかり手綱握ってなきゃだめだよ。」
「そうなんですか?」
「そうだよ。こいつはなんというか、夢見がちというか、まあ、男なんて幾つになってもみんなそんなものだけどな。あの歳で『技を極めたい』なんて魔法学院行きたがったり、発掘隊のリーダーやりたがったり、こいつはちょっと……」
「だいじょうぶです。」
「「へ?」」
「自慢じゃないですけど、わたしもそんなですから。」
ね、ユーノ君、とにこやかに言ってのける少女を見て、スクライアの青年と女性は顔を見合わせつつ、何かに納得した風だった。
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